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再生樹脂の用途を広げる技術に注目

2017-07-17 17:57:02 guanli 215

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 メカニカルリサイクルによって、使用済みPETボトルから作られた再生PET樹脂の用途が広がっている。PETボトルに再生するBtoBリサイクルが注目されているが、ランドセルやシューズなどに使われる高機能繊維にも採用され、さらに洗剤やボディーソープのパッケージとしても採用された。今後は食品や医薬品の包装材料への採用が期待されている。
 再縮合重合反応を用いたメカニカルリサイクルは、リサイクルすると通常は下がってしまうPET樹脂の物性(固有粘度)を回復させることが可能。汚染物質などの異物も徹底的に取り除ける。高い固有粘度が要求されるボトル容器、異物混入を嫌う薄膜フィルムなど、従来のマテリアルリサイクル(MR)による再生PETでは難しかった用途にも使うことができる。
 メカニカルリサイクルPETは、BtoBへの採用で一躍脚光を浴びた。これまで、再生PETを食品と直接接触する容器包装に用いることは衛生的に難しかったが、BtoBの実現でメカニカルリサイクルPETの高い品質が証明された。サントリー食品インターナショナル、キリンビバレッジ、伊藤園が採用、消費者にPETボトルリサイクルの認知度を広げることにも役立った。
 容器包装分野では、食品用の透明トレイも製品化されているが、今後期待されるのがラミネート包装に代表される軟包装の分野。凸版印刷が東洋紡と共同でメカニカルリサイクルPETフィルムを開発し、ラミネート包材や透明バリアフィルムなどを製品化した。セブン&アイホールディングスやジャパン ゲートウェイが、自社の洗剤やボディーソープの詰め替え用パウチなどに採用した。食品包装への採用には安全性を確認する必要があり、一定の時間がかかりそうだが、BtoBの実績で食品メーカーも前向きに採用を検討しているようだ。
 容器包装リサイクル法ではMRが最優先されているが、複数の素材を貼り合わせることで包装材料としての優れた機能を付与しているラミネート包装は、その構造上、MRすることが難しい。素材の単一化を求める声もあるが、同じ機能を単一素材で達成しようとすれば、素材を分厚くする必要がある。軟包装の環境配慮の基本であるリデュースに反することになる。
 凸版印刷によれば、メカニカルリサイクルPETの採用は、原料の持続可能性を追求した成果の一つという。PETボトルリサイクルに一石を投じたメカニカルリサイクル技術だが、多様な包装材料の環境配慮とは何かを考え直すきっかけにもなりそうだ。