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東京都、廃棄物リサイクルのモデル事業を公募

2017-07-17 17:57:12 guanli 264

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東京都は6月5日、食品ロスの削減や再生資材の利用など、都内において持続可能な資源利用を実現するための新たな仕組みや体制の構築等につながるモデル事業を公募すると発表した。

この公募は「持続可能な資源利用」に向けた先駆的な取り組みを、都と共同で遂行する事業者を募集するものだ。採択された事業に対しては、1事業につき1,500万円の範囲内で負担金を交付する。

公募期間は6月5日~6月23日。学識経験者を含めた選定委員会において、厳正に審査の上、6件程度の事業を採択する予定。公募の対象は、次のテーマにかかわる課題を解決する事業であって、次の分野で先駆的な取組みを含むものとする。

1.資源ロスの削減の促進

課題:食品ロスの削減、リユース食器の利用促進 など

2.エコマテリアルの利用の促進

課題:持続可能な建築資材の利用 など

3.廃棄物の循環利用の更なる促進

課題:事業系廃棄物のリサイクルの仕組みづくり など

2016年度のモデル事業の結果概要

2016年度の公募では、「資源ロスの削減の促進」で2事業、「廃棄物の循環利用の更なる促進」で4事業が採択されている。

このうち食品ロス・リボーンセンター(東京都千代田区)は、「防災備蓄食品を物流センターを利用して減量・リサイクルし、食品ロス削減に寄与する事業」として、買い替えの際に、これまで捨てられることの多かった防災備蓄食品を回収し、賞味期限前の食品は社会福祉法人、フードバンク等へ寄贈するとともに、賞味期限が切れたものは飼料化などのリサイクルを実施。

廃棄予定であった防災備蓄食品4,997箱(約47トン)を、674施設へ寄贈した。

また、成友興業(東京都あきる野市)は、「東京都スーパーエコタウン連携における残渣物広域資源化プロジェクト」を推進。

建設混合副産物の選別過程で生じる残渣物を洗浄処理し、セメント原料として利用するための人工粘土の製造方法を実証確認した。セメント原料化コストは1.2~1.5万円/トンであり、従来のリサイクルのコストと同程度を実現している。

昨年度に続く「持続可能な資源利用」事業の公募

東京都は、2016年3月30日に「東京都資源循環・廃棄物処理計画 ~Sustainable Design TOKYO~」を策定した。この計画では、主要な施策として、

  1. 資源ロスの削減の促進

  2. エコマテリアルの利用の促進

  3. 廃棄物の循環利用の更なる促進

を掲げ、持続可能な資源利用への転換を進めることとした。今回の公募は、この計画に掲げた施策を推進するため、昨年に引き続き実施する。